スポーツクラブのランニングマシンで走っても痩せない理由
顧客の女性から『スポーツクラブで走ってたけどなぜか痩せなかったんだよねぇ・・・有酸素運動って効果ないの?』
と質問を受けましたので、閲覧して頂いている貴方にも返答したいと思います。
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ジムに通っても痩せない元凶はどこか?
トレーナー村石は、大手スポーツクラブからフィットネス業界に携わり福岡・北九州地域で多くのフィットネスクラブを視察・勉強させて頂きました。
その長い経験で感じた事は『実際に痩せた人という女性が極端に少ない』という事です。
これはフィットネスクラブ全体を否定しているわけではありません。
実はトレーナー村石は『ある運動をしている人がスポーツジムの中でも特にダイエット成功率が低い』という事に気が付いたのです。
それがジムのどこにでも設置されているランニングマシンやサイクリングマシンなどの有酸素運動マシンだったのです。
スポーツジムで痩せる人が減少した理由
トレーナー村石が実際に統計をとった訳ではありませんが、フィットネスクラブでは痩せた方(ダイエット成功者)が徐々に減少傾向にあると予測しています。
ダイエット結果が出ないという事に関して間接的データを述べると『運動施設の出店数が上昇しているが、生活習慣病疾患者数は未だに上昇傾向である』というデータからも明らかにわかります。
(生活習慣病患者数は2020年の東京オリンピックの効果で持ち直すとも予測しております。)
ジムで運動しているにも関わらず痩せる人が減少した理由は、外食産業などの発展も起因されますが、トレーナー村石が予測している要因の一つとして
『有酸素運動マシン周辺に大量の液晶テレビを設置した事』だと考えております。
これを聞いて多くの方(特に業界関係者)が『はぁ?液晶テレビ設置くらいで体重変化やダイエット結果に影響があるはずないだろ!!』と批判の声があがるかもしれませんが、要因に挙げる理由を説明しましょう。
人間の脳は、一瞬映った情報でも脳内に情報として焼きつく
アメリカの世界的に有名な飲料メーカーが行った有名な実験で、A群とB群に分けて同じ映画をみて頂いた結果、片方の群だけドリンクの購入が多くなったというマーケティング実験がございました。
その片方の群には何が起こったのかというと、映画に一瞬だけドリンクを美味しそうに飲むシーンが流れており、脳に焼きついた情報は行動に強く影響するということを実証させるものでした。
しかも驚くべきことに『一瞬だけ』というのは人間が意識的にまったく反応できない、1秒のコンマで映した画像であったため視聴者はその画像にまったく気づかずにドリンク購入へと行動したというのです。
少し専門用語を入れますが本人が意識できることを『トップ・ダウン』無意識にできることを『ボトム・アップ』と回路があり、
多くの方がトップ・ダウンで日常生活を行動していると思っていても実はその大部分がボトム・アップがやらせていると言われているのです。(行動の全ての起因は無意識から始まるという説もあり)
ご紹介した実験は、『無意識でありながらも画像をとらえ、無意識からドリンク購入まで行動させた』というボトム・アップの働きが影響したという実例なのです。
シンプルに言ってしまえば、貴方自身が気づかないコンマ0秒の情報でも人は情報を認識し行動させるという事です。
回転寿司でネタが視界を通る秒数は、約6秒
人が購入意欲を高めるマーケティング手法で、もう一つ紹介しておきたいのが『回転寿司で寿司ネタが流れるスピード』です。
日本でも多く見かけるようになった回転寿司ですが、実は回転寿司を経営する業界全体で『ネタが流れるスピードは6秒に統一されている』という事を貴方は御存じでしょうか?
回転寿司業界では、常識とされており競合他社含め、どの会社、どの店舗も6秒統一だそうです。秒速では7.5センチ、皿がお客の前を約6秒で通過する。
その理由は、『そのスピードが最も手を伸ばして皿をとりやすいスピード』らしいのです。
詳しく説明すると、それ以上早いと客が皿を取り損ねる、遅いと客がイライラして食欲が無くなる。食べ終え、次の皿に手が行くタイミングは分速4.5メートルがベストというテストを積み重ね、データに基づいて各社提供しているのです。
人間はエサに敏感に反応するシステムを備えている
世界的ドリンクメーカーや大手回転寿司の購買意欲を促進させるマーケティング実験(手法)を聞いて、貴方はどう感じたでしょうか?
例としてとりあげた実験は、脳だけが認識できるコンマの世界です。みている本人は気付かない程の一瞬の画像です。長いとしても6秒という短い秒数ですら、人間は敏感に反応してしまうのです。
これらの実験からわかることは『我々人間は、エサを瞬間的に視認し捕獲行動へと移る能力を現代となった今でも本能的に備えている』という事です。
貴方が意識していない事でもごく小さな情報に脳は瞬時に判断して、捕獲行動へと移ってしまうのです。
貴方はニンジンをぶら下げて走っている馬になっていませんか?
これらの実験を元に、スポーツクラブの有酸素運動マシンの話へもどりましょう。
現在のフィットネスクラブの運動施設環境は、ランニングマシン・サイクリングマシンに液晶テレビが1台ずつ設置されウェイトトレーニングしながらでも視聴ができる天井掛けの大型液晶テレビが数台設置されているのが当たり前の時代となりました。
運動施設の規模にもよりますが、おそらく20台~30台前後の液晶テレビが設置されているはずです。
一瞬であるコンマの世界からたかが数秒の動画程度で、もし購買意欲・食欲をかきたてられているならば、数十分から1時間前後運動されているスポーツクラブの会員様にはどのように影響を受けるのでしょう?
とんでもない情報量の渦に、貴方は気づかずに巻き込まれているのではないのでしょうか?
貴方も御存知の通り、液晶テレビは1台ではないので貴方が見ていなくても情報は発信され貴方の耳にも届く音声ナレーション付きで脳が反応してしまいます。
『今回は、博多駅ビルに新しく九州初出店となりました大人気スイーツ情報を皆様へお届けします!』
『今、非常に話題の天神で毎日行列が出来るという人気のお好み焼き屋さんに来ております!』
動画だけでなく、音声まで、しかも液晶テレビ数十台が貴方の食欲を無意識にかきたててしまうのです。
貴方がその動画を見ていなくても、他の人が視聴している動画や音声に、無意識にも関わらず強烈に脳が焼き付けられてしまうのです!
脳はその情報をインプットしてしまったせいで貴方は、運動を一通り終えてスポーツクラブを出てから、なぜか貴方の足が食料品売り場へと向かっているという有様も簡単に予測できてきまいます。
ダイエットで効率よく結果を出す為に重要なのは?
ダイエットで効率よく結果を出すのに一番必要なのはなにか御存知ですか?
もちろん本人の強い意志やダイエットの効率性必要かもしれませんが
本当に重要なのは一人で運動に集中できる環境ではないでしょうか?
トレーナー村石がフィットネスクラブへ働き始めた初期は、ブラウン管のテレビであった為、設置台数もすくなく自分の運動に集中できました。
しかし、現在ではジムに液晶テレビ数十台設置が当たり前の時代となってしまい効率を妨げる大きな要因の一つとなってしまったのです。
この『効率の妨げ』はジム以外の場所でも発生しています。実は旅客機内でも『液晶テレビ設置による効率性低下』が騒がれているのです。
液晶テレビが設置されていなかった機内では、読書や仕事に没頭することが出来ましたが、目の前に時間を潰すアイテムが設置されることで仕事の効率性が低下するキャリアウーマンも発生するようになりました。
ダイエットと関係性が無いと思われていた液晶テレビは、実は著しく人間の行動効率を妨げる要因となっていたのです。
たしかに食生活環境も変化したし悪化も懸念される材料の一つです。しかし不必要な情報発信を受け取ってしまう悪環境にこそ要因が潜んでいるのではないでしょうか?
隠れた要因を見落としてしまい、せっかくの効果的な有酸素運動も台無しになってしまう危険性が潜んでいるのでいるのです。
もし情報の渦に巻き込まれ、誘惑に勝てないのであれば私はマンツーマンのパーソナルトレーニングや多人数一緒に動くグループレッスンをオススメします。
ダイエットは、一人で集中できる環境がいかに大切であるかが重要だと、トレーナー村石は考えております。
もし本当にダイエット結果を求めるのであれば、周囲の環境を変えることも大切です。
TVによる悪影響を及ぼす情報発信に気づいている運動施設もあり、わざとチャンネル制限をしている場所もございます。
貴方が無意識で気づかない運動場所は、実は脳が悪影響をインプットしてしまう場所かもしれません。
ぜひ周囲の環境を考えてダイエットに励んでゆきましょう。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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